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12月, 2011の投稿を表示しています

86164秒±○○○

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前々から気にはなっていたのですが、ネットのどこを探しても、求めるドキュメントは無く、そこそこ高価な赤道儀の仕様にも謳ってない・・・。 赤道儀の仕様としては、ピリオディックモーションと同じ位、重要な項目だと思うのですが・・・。 それは、赤軸を360度回転させる時間誤差で、恒星時なら86164秒±○○○、と書かれているハズの仕様です。 この項目を書くためにはメカ(主に歯車)の加工精度と組み立て精度をどのように補償しているかが問題になります。 例えば、恒星時(86164秒)をキングスレート(86190秒)に変更する事は、パルスレートを0.3%ほど変えれば良く、プログラムを少し変更するだけで簡単に実現します。 少なくても、ステッピングモーターは計算どおり、ほぼ正確に回りますから、装置のばらつきを考える必要はありません。 (なぜ ほぼ かはここでは止めときます) しかし、歯車の加工や装置の組み立てには、必ずばらつきがありますから、生産において、バラツキを担保し、設計で求める精度で仕上げる、仕組みが必要になります。 Higlasi-1では平歯車のかみ合い基準点が0.1mmずれれば、回転比が設計値に対して0.4%の誤差を生じます。同様にウォーギヤでは0.6%、トータル最悪1%の誤差を考慮する必要があります。 1%のメカ的誤差は恒星時に対し86164±860秒です。 撮影時間を3分とするなら、この誤差は1.8秒に相当し、撮像面の星の流れは約27秒角に相当します。感覚的に、組み立て加工精度が一桁小さくないと、ピリオディックモーションを小さくした苦労が半減されます。 このメカ誤差を一桁小さく見せる現実的な方法は、私がしる限り、誤差を正確に測定し、調整する以外ありません。部品を集め、ねじ締めするだけでは求める精度は実現しません。 では調整方法は? 大手メーカーさんはどうされてるのでしょう? パートの方がメーターを見ながら、VRを回し・・・そんな方法では無理です。 (無理の理由もここでは止めときます) Higlasi-1では568889パルスで赤軸を360度回転させます。その時の誤差を測定し、その誤差を補償するパルスレートを計算で求め、プログラムのパラメータを変更し対応しようと考えています。 (ですから1台毎にプログラムは変わります) ...

Higlasi-1 操作フロー2

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メールやコメントを頂き、以下のように変更する予定です。。 まだまだ、決定ではないので、ご意見を頂ければ、ありがたいです。 匿名さんから頂いたコメント、コンポジット合成用として、撮影毎に数ピクセル動かす件、ユーザーインターフェースも含め、もう少し研究させてください。

ひとりごと・・・キングスレート

取扱い説明書を書いていて、ふと、気が付きました(遅っ 追尾モードで「恒星追尾」と「キングスレート」を別設定できるのですが、これって意味あるかな~?って。 恒星モードの1日は86164秒、キングスレートの一日は86200秒、その差は0.04% 実質的な撮影時間3分で考えると、その差は0.075秒って事になる。 6.6ppsで駆動しているので、3分では意味の無い機能になってしまう・・・。 仕様の賑わいとして電子的に作る事は簡単ですが・・・ これ、必要ですか?

Higlasi-1A 操作フロー

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Higlasi-1A 操作フロー です。 星景モードでは恒星追尾モードの66%を予定しています。 追尾モードの設定で現時点5~9が空きになってます、例えば80%速度等、希望速度があれば、対応できます。

こんなときは

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年末のバタバタで、なかなかはかどりませんが、今、取扱い説明書を作成しております。 それに載せる写真ですが、これが難しい。 こんなときは撮影ブースが欲しいでところですが・・・。 Higlasi-1A (除:雲台)

ついさっき

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ついさっき最終にしたかった板金が届き、組んで見ました。。 まあ、ほぼ最終形ですが、重さに目がくらみ、カバーの板金を薄くし過ぎました・・・(涙 やはり、アルミフレームは800gで落ち着きそうです。。 追記: この塗装は実に微妙と言いますか、繊細と言いますか、照明によって、もしかすると、体調?によっても色調が変わるような感じです。 今(寝起き)は薄ピンクに見えます(笑 今日は取説用と年賀用の写真を撮ります。 昨日から、十数年ぶりにワープロで取扱説明書を書いています。サラリーマン時代は毎日のように使っていたワープロですが、デスクトップにある写真を摘んで貼れる事に、妙な感動を覚えました(笑 投票ありがとうございます。(77)(78)

雲台脱着機構

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現時点、雲台脱着部は板金(手前)で進めているのですが、もう少し、かっこよくならないかと、削物で作ってみました。 ストレスを手で加えてみる限り、剛性に差は無いように感じます。 所有する旋盤でφ33の真鍮を中ぐりする事は想像以上に大変で、丸1日仕事になりました。 写真の板金は塗装してませんが、レザートーンで仕上げる予定です。 投票ありがとうございます(76) 今日は塗装カバー(最終試作品)納品予定だったのですが、未だ届きません。

このウォームギヤが・・・

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このウォームギヤが使えれば、¥3,000のコストダウンができると思い、1日費やし、9号機のフレームをヤスリ、穴を合わせ、れいの方法でエージングを5時間・・・ 先ほど、治具にかけてみました・・・(涙 X軸:(度)  Y軸:(秒角) なんじゃこれ!?シャフトが曲がってる?安い部品ってこんなモノなの?  今年の春ごろ購入したブツで、旋盤が無いので、カナノコでシャフトを切って・・・ その時の実写ピリオディックモーションがこの写真。 ISO100 200mm f/10 2187s Pモーションは±114秒角ってところで、一発NG判断、ジャンク箱に・・・ あまりに酷いので、ブログでも書かなかったブツです。 でも、もう一回新品を買って、旋盤でちゃんと突っ切り、再評価してみます。

2011双子群は1/291

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2011双子群は291枚の中で比較的早い時間に写った1枚でした(汗 ヘタクソのレタッチですんません。 大阪方向の空はもう明るくて、絵になりません・・・。 ロゴがあがってきました。一番右を採用しました。。

お約束どおりの赤い月・・・

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いいお月見でした。 月追尾モドキで1時間強撮りましたが、まあ、それなりのできで・・・(笑 光を失った月の近くで、輝いていた・・・昴 最も古い記憶の一つ、まだ、幼稚園にも行ってないころ、銭湯の煙突の近くで、ちっちゃな星が狭い範囲で、いっぱい輝いていた事を記憶してます。 昴なんて名前も知らなかったボクは、ぐちゃぐちゃ星って・・・。 そのころは目は良かったんでしょう、今は ぼ~~~っとしか見えません。 200mm f/4 ISO800 50s 4枚加算 等倍トリミング ----- 投票ありがとうございます(75)

ピリオディックモーション計測治具・・・続き

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匿名さんとのコメントで出てきた ”例の測定器” の現状をご報告します。 その測定器は以前、このブログで何回か書きましたピリオディックモーション計測器の事で、それなりに進化しております。 誤カウントを減らすため、所有する旋盤で噛める最大の直径62mmのプーリを作り、ベルトも細くしました。 ウォームギヤとウォームホイールのかみ合わせをしっかりエージングする事で、ピリオディックモーションは劇的に改善でき、以下の性能を得られるようになりました。 X軸:回転角(ウォームギヤ3回転108分相当) Y軸:ピリオディックモーション値(角秒) これは再現性を確認するため同じギヤのかみ合わせ位置を4回トレースしています。 エクセルのBスプラインで平滑化(デフォルト)してます。 それでも、このサンプルでは±15秒角は謳えそうなのですが、全品の保証は現時点なんともいえないところです。 リリースまでには、ここのところをもう少し、明確にします。

剛性について・・・続き

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12/8にレーザーポインターによる測定を報告しましたが、どうも、雲台の「しなり」の影響があり、別の方法で、極軸の東西方向の変位を測定してみました。 荷重(2.1kg)を加える反対側(西側)、写真ABの変位をマイクロゲージで測定します。 A:シャフトのベアリング位置近傍 B:シャフトの軸受け位置近傍 A-B間の距離:30mm 結果 鉄フレーム:A:35μm B:80μm 単純計算で、シャフトの変位角(極軸のズレ)Eは E = arctan((0.08-0.035)/30) = 0.09度 この変位角が4分の撮影で流れる描画 M は M = 3600 * 0.09sin(1) = 5.6秒角  程度です。 アルミフレーム:A:80μm B:120μm 単純計算で、シャフトの変位角(極軸のズレ)Eは E = arctan((0.12-0.08)/30) = 0.08度 この変位角が4分の撮影で流れる描画Mは M = 3600*0.08sin(1) = 5秒角  程度です。 この結果からは、アルミの方が大きく歪むのですが、極軸の変位角に大差はなく、 撮影への影響差は無さそうです。。 下は上の測定で行った、極軸の回転中心から100mmの位置(雲台から70mm)に2.1kgの荷重を加えた鉄フレーム時の写真です。 約1mmの変位を測定できますが、上の結果から、撮影に大きな影響は無いと考えます。 無荷重 荷重2.1kg

駆動時間

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懸案の一つ、駆動時間について、ファーストロット最終回路でテスト。 トルク切替の初期値75% 0.32kgm (10cm位置で3.2kg実測値)での電池駆動時間を測定した。 電池:数十回充放電したエネループ8本 フル充電すれば何とか一晩、7時間強の駆動はできそうです。。 トルク切替100%のテストは明日以降の予定。

剛性を如何に仕様として表現するか・・・

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車や家電のようなスタンダードがあれば、それに準拠し、仕様としてアップすれば良いのですが、赤道儀の場合、どこを探してもそんなモノはなく、購入する側からしてみれば、不安な事だと思います。 (HPやブログでは基本的に良いことしかアップされない・・・かもしれません[苦笑]) 弊社?では、人様に購入いただく製品として、過小評価、過大評価の無いよう、可能な限り色々な情報をこれからアップしたいと考えております。 不明な点があれば、お問い合わせください。(bzk00100@nifty.com) その中の一つが剛性です。 剛性が悪いと、極軸を完璧に合わせても、カメラの位置で、極軸がズレ、追尾エラーとなり、期待した結果を得られないかも知れません。 でも、極軸のズレは赤道儀の剛性だけではなく、雲台や三脚の影響を大きく受けますので、難しいところです。 ・・・で、まだ、決定ではありませんが、仕様書に剛性の項目を載せたく、その測定を以下の方法(方向)で進めたいと考えています。 ① 試験棒を製作、材質は真鍮(φ10)、35mmと70mmに溝を刻む。 35mm:ミラーレス小型一眼の重心位置。 70mm:一眼デジカメの重心位置。 ② 使用する自由雲台に①を接続する。 ③ シャフトにレーザーポインターを接続。 ④ ポインターを5mm方眼に照射し、位置を記録する。 ⑤ ②に負荷をぶら下げる。↓写真は70mm位置に2.1kg。 ⑥ ポインターを5mm方眼に照射し、④との変異を測定する。 写真は④⑥を重ねてみました。分かり難いですが・・・ 変異はx方向に1.5mmを確認できます。 5mm方眼までの距離は2380mmありますから、赤道儀の変異(歪)Eは E = arctan(1.5/2380) = 0.036度です。 この角度で極軸が東西にずれた場合の影響は4分の撮影で M=3600*(0.036sin(4*60/240)=2.26秒角です。 ずいぶん少ない感覚なのですが、これにはシャフトと雲台の接続部の歪で、使用する(カメラが載ってる)雲台の歪は反映しておりません。 ですから、雲台によってはもっと大きくずれるかも知れません。また、実フィールドでは三脚の影響も大きいと思います。。

1軸ポタ赤の月追尾?

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10号機の月追尾モードをテストするため、 月の平均速度とされている恒星モードの96.35%速度で月を撮って見ました。 知りませんでした。 星と月の軌道はこんなに違う事を・・・・(恥ずかしい)。 左下:木星 右上:月 約40分。 200mm 40分 これで、月追尾と言えるんかな~? 月追尾モード ---> 月追尾モドキ? 仕様書に書くとしたら、 「恒星モードの96.35%速度(月の平均速度)モード」  かな~・・・。 写真から木星のズレ幅は277px(1227秒角)/40分(36000秒角)ですから、恒星の96.6%で追尾しております。 月を撮影する場合、例えば下の写真はISO100 1/800 で、三脚さえ不要です。 1000mmくらいでアップ撮影するならともかく、 このクラスのポタ赤で、月追尾モードは必要なのだろうか?の疑問が湧いてきます。 200mm f/4 ISO100 1/800

初回ロットの塗装

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初回ロットは以下の色(E85-80H)で進めようと考えています(まだ迷ってます)。 もし、購入していただける方で・・・ 「その色だけは止めて!」 「うわっ そら、あかんわ」 って、思われる方、ご連絡ください(笑 ご希望に添えるかどうかは分かりませんが、まだ、色はどうにでもなります・・・。 カバー上 カバー下 黒のレザートーン処理。近いものは下(極望の塗装) ロゴ(higrasi)

試作10号機

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昨日、試作10号機の板金が上がったので、引き取りを兼ね、初回ロットの打ち合わせに行ってきました。 内容はカバー塗装とロゴの表現加工方法です。 出来上がりましたら、お知らせいたします。 ・・で、10号機。 軽さを重視して欲しい旨の問い合わせを受け、さりとて、剛性は無視できずで・・・。 下のような、補強版を付けてみました。 まだ数値的な測定はできてないのですが、まずまず、テーブルに固定し、人力でストレスを加えての歪具合はスチール製と遜色無い様に思います。。。 カバーの無い状態(上)で、640gです。。 ですから、800g前後になると思います。今、考えている標準品の軸トルクは回転軸から10cm位置で3kg以上あります。半分でOKでしたら、モーターを1ランク小型し、50gのダイエットは可能です。