2013年3月9日土曜日

DPPAの異常現象  3/10 追記 3/11 追記

Higlasi-2A を購入頂いたお客様からDPPA時に回転しない不具合報告を受けました。
http://www.youtube.com/watch?v=WSAbzfvucdM
動画を見る限り、明らかに脱調しております。
現時点、原因はわかりません。
左右300回、回転角度約400度のエージングを行なっているのですが、これまでこの現象は確認できませんでした。
他のお客様で同じ現象はありませんか?

ご報告頂いたお客様には返送をお願いしております。
この件、追ってご報告致します。。

2/10 追記

不具合の件、原因が分かりました。
直接的な原因はプリント基板内のCPU(PIC16F887)の不良でした。

このCPUにはEEPROMというHiglasiのシステムで書き換え可能なROMが内蔵されています。
ROMですから電源を切っても内容は変わらないハズなのですが、
10秒くらいで内容が消える(初期化)現象を確認できました。

システムはこのROMにHiglasiのトルク情報を含め、プリセット値等の動作設定パラメータを書き込んでおります。
その中のトルク情報は2バイトあり、具体的には

0.0  120%
0.1  100%
1.0    75%
1.1    32%   (Higlasiのプリセットでは使っておりません)

・・・と、プログラムされております。

電源OFF、約10秒でEEPROMの内容が  0.1 --> 1.1 と変化します。再起動時、この変化した情報を読み込み、システムはトルクを32%に設定します。必然的にトルクは不足し、脱調してしまうのです。。

在庫の基板5枚を確認しましたが、EEPROMの内容が変化する現象は確認できませんでした。
単純なCPUチップの不良だとは思うのですが、今後はこの部分を検査を含め注視致します。

3/11 追記
EEPROM のトラブルに縁があるみたいで、この素子が出始めた頃も数時間で1bitだけ化ける現象を発見し、メーカーも製造ラインを変更した事がありました。化ける原因は簡単で電荷を貯めている素子間の絶縁不良で、不良素子は隣の素子の影響を受け、化けました。あれから20年以上経過しているのですが、今回のトラブルです。この素子はどうも化ける事を前提に設計した方が良いのかも知れません。
方法はいろいろあるのですが、動作を決めるデータ(プリセット値等)を数箇所(最低3箇所)に設置し、多数決で動作を決定する方法がシンプルで良いかもしれません。直ぐにバージョンを上げる事は無用なバグを作る危険がありますから、先ずは検査方法を変えようと思います。


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