2014年11月15日土曜日

お客様(MASAさん)から極望ステーについて・・・11/16、18、24 続報

MASAさんから・・・・

-----
今日早速組み付けて、自宅から遠くの鉄塔をつかってDPPAして調整してみました
本体背面に2本のネジで固定したのですが、夜間のDPPAよりは楽にできました

今晩にでも実際に使用してみます

ただ、取り外して運搬する間に調整が狂うことを考えると、本当は組み上げてから現地
で調整するべきなのかもしれません

ですが現地では夜間ともなれば適当な目標物がないこともありそうで、実運用面での不
安もありそうです

そんなことを考えながら眺めていて、ふと思いついて急遽作成したのが写真の治具です

何のことはなくて、よくある反射鏡のレーザー光軸調整器具にデジアイピース付属のツ
ァイスサイズスリーブを組み合わせただけです(^^ゞ

また、アメリカンサイズとツァイスサイズを変換する器具は多種販売されているのでそ
れを使えば加工も不要です

これをステーに反対側から取り付ける目論見です

今回ステーはGP用として作って頂いたので、内径は24mm少々ですが、それは即ちツァイ
スサイズアイピースがぴったり差し込める径でした

もうお分かりの事と思いますが、赤色レーザーを35度の角度で地面に照射するのです

白いビニールテープなどを目印にその位置に貼り付けておけば、極軸のズレは簡単に修
正できます

この方法は浅野さまが以前に提唱された方式のアレンジですが、普通に国内で流通、販
売されている光軸調整器具を使って自己責任で行うのであれば問題はなさそうです

私は光軸調整時だけレーザーを点灯させるつもりです

現地で簡単にセット出来るので北極星利用より簡便に使えることが期待できます

今夜はこの方法も試行してみます

------

11/16 続報

------
昨晩早速極望ステーの運用テストを行いました
GPの極望を背面装着で運用してみました
ステーは背面装着とし、DPPAで極軸を合わせた後、円形レチクルに北極星を導入しまし
た
構図を変えて点検すると案の定ずれが生じていたので架台の微動で補正してから撮影を
行ってみました
f200mm、4分程度は止まっていたのでまずは合格です

次に例のレーザー光軸調整具を取り付けて地面に向けて赤色レーザーを照射しマーキン
グしました
再度構図を変えて点検するとマークから少し動いていたので、これも微動で調整しまし
た
その状態で4分露出を止めることが出来たので、これも合格としました

以前から予想はしていましたが、バランス変化による極軸のズレは上下方向が多く発生
しており、東西
方向のブレはそれほど多くないようです

ただ、利用者側の問題ですが、極望もレーザー治具も機材のポジションによっては干渉
することがあり、
構図の自由度が制約されることがわかりました
干渉を避けるため上のネジ穴への装着だけでなく、下の2本や、場合によっては1本止
めにして斜めに
装着するなどの工夫も考えたいと思います

当夜のDEPPA結果とレーザー治具利用時の4分露出写真を添付しておきます


以上がステーの運用報告ですが、その後一軸ガイドの試行も行いましたので、合わせて
ご報告します

先日ガイド信号が来ていない件は接点クリーニングで解消したと思っていましたが、実
はフィールドで
同じ症状が発生しました(汗)

今度ばかりは接点の問題ではないはずと色々と四苦八苦したのですが、結論から言えば
運用ミスでした

HiglasiはシャッターOFF+追尾(sw3が2のポジション)ではガイド信号の2倍速を
受け付けないようです
sw3を1のポジションにすることで2倍速が作動しました

この仕様を知らずに、シャッターの無駄切りをしないようにポジション2でガイドさせ
ようとしていたのです

オートガイドを行う場合どのソフトもほぼ同じだと思いますが、接続後にキャリブレー
ションを行います
ガイドの進み遅れにより東西にガイド星をずらして、その反応を記憶するためです
当然ながらその際には露出は行わないので、多くの方がポジション2を選択すると思い
ます

カメラ側の電源を落とせば済む話ですが、仕様を知らずに悪戦苦闘しておりました
結局私は本体からのシャッター制御とせず、外部コントローラーに切り替えて運用しま
した

あと、これはオートガイドに限らない話でDPPAやドリフト時も同じですがすが、電源投
入時のスタンバイモードは
橙色LED点滅と液晶表示で電気を消費しているはずですが、多くのモバイルバッテリー
で送電を止めてしまいます

バッテリー側のシャットオフ機能が作動するためと思いますが、スタンバイで何かの調
整をしているうちに電源が
切れてしまい、その都度電源ボタンを押して復旧するのは煩わしい場合があります

肝心のオートガイド機能の具合ですが、まだパラメータ調整中でHiglsiの評価をする状
況に至っていません
現状は上手くいったり、暴れたりですが、これはどんな機材も同じで時間を掛けて調整
していくものですので、
じっくりと取り組んでいこうと思います

以上昨日の試行報告ですが、最後に全般的な感想を付記します

個人的にはノータッチでf200mm、4分を確実にとめることが出来れば、それ以上の露出
は不要かもしれません
光量不足は今時のデジカメなら高感度・低ノイズの高性能で十分対応可能です
オートガイドは露出を伸ばす切り札になりますがPモーションのことも考えれば、一軸
ガイドのリターンはそれほど
多くないような気がしています

先ずは、極軸をきっちり合わせて、HiglasiのPモーションが気になるくらいになるほう
が先決かもしれませんね
(これがなかなか手ごわいのですが反面楽しいです。。。。。)

これほど遊べる面白い製品を開発していただいた竜爺さんには感謝しております
今後ともよい製品をリリースしていただけるようお願い申し上げます




-----
MASAさん、元気が出るお便り、ありがとうございます。
SW3-2で2倍速運転ができない件、全く認識しておりませんでした。
急ぎ調査し、新たなバクを生むリスクが無いようでしたら、修正致します。

11/18 続報
----
さて、ご報告した内容ですが、機材の干渉については現在あれこれ
対策を考えております

また、ステーは背面では2点止めと勘違いしていましたが、3点止め
でしたね

1点止めや下のネジ穴での2点止めも試みましたが、1点では安定感が無い
気がしますし、下のネジ穴だと本体下部で微動雲台と干渉してしまい
具合が悪いようです

極望を固定する場合は正式な固定方法で、筒の先端に近い部分で固定すれば
機材との干渉は少なく出来ます

レーザー治具の場合もステーの背後側に固定できれば干渉はかなり解消できる
はずです

幸い、光軸調整装置は基本的に31.7mmのアメリカンサイズの筒で出来ているので
電池側からもアメリカンサイズのバレルに差し込めます

とりあえず有り合わせの部品で手前から差し込む組み合わせを考えましたので、
その部品構成と組み付け時の写真を添付いたします

なお、たまたま直進ヘリコイドを利用していますが、通常のツァイスサイズ⇒アメ
リカンサイズアダプターでOKです(笑)

電池側から差し込むのでスイッチを切ることが出来なくなりますが、使わない時
はキャップをして安全配慮しようと思います

この方式であれば機材との干渉は軽減でき、しっかりと固定できると思います
近いうちにフィールドで実際に試してみたいと思います


追伸
SW3-2での2倍速駆動について検討いただけるようでありがとうございます

モバイル電源のシャットオフについては、Higlasiが省エネ仕様であることが、
要因ですので、致し方ないことだと思います

スタンバイ時の待機電力が大きくなるのは本末転倒の気もしますので、ダウンしない
仕様の電源を探してみたいと思います



-----

>モバイル電源のシャットオフについては・・・

この対策はたぶん簡単です。
1分程度毎、モーターに短時間(1秒以下)通電してやればダウンしないと思いま
す。
ネット経由でバージョンアップできれば良いのですが、送料が高いですね。。。

11/18 追記
USBバッテリーで使用中、軽負荷時(Higlasi スタンバイモード時)に発生するオート電源OFFは
36秒毎30ms時間モーターに通電する事で回避できそうです。
また、追尾中sw3-2 にするとオートガイドの2倍速運転しないバグは対処できます。
いつでも対応できるので、お問い合わせください。
確認済バッテリー
 ・QE-PL203
 ・QE-PL103

11/24  続報
---------
先日11月22日に極軸修正治具をフィールドで実戦投入してみました

結果は上々です

当初は地面までの距離が短いので精度がどうかと思っていたのですが、
200mmで2分はどの方向で撮影してもガイドミスはありませんでした
(4分は飽和してしまうので開けられませんでした)

ただし、この方式では、Higlasiを固定している雲台の位置がずれると
無効になります
たとえば、エレベータを上下したり三脚ごと蹴っ飛ばした場合は、
無意味です

ですので、厳密には三脚自体が撓んで雲台位置がずれたりしたら正確な
修正は出来ないはずですが、実用面では問題は出ませんでした

当夜の作例と運用風景を添付いたします
(バランスウェイト代わりにしているのは恐れ多くも戦前の銘機
ツァイススーパーセミイコンタですが、その肩紐の右側にレーザーの
赤いポイントが見えています)



---------
MASAさん いつもありがとうございます。。














0 件のコメント: