2015年3月15日日曜日

ピリオディックモーション測定治具 ver.2

もう少し精度の良い表題治具を作ろうと、相変わらず、バタバタしております。
目的は積極的にPEC(ピリオディックモーションエラーコントロール?)をやりたいな~~って事で、そのためにはエラーをもっと正確に測定したい・・・・
で、ver2の全景です(苦笑

ver1の欠点はSNが悪く、原因の多くはモーターの振動でした(たぶんです)。
そこで、被測定Higlasiを駆動するモーターを別途設け、サンプル数を増やすため、エンコーダーとのギヤ比を増し、360degのサンプル数を2880としました。
制御側はHiglasiの基板を改造し、CPUを変更し、クロックを48MHzとし、処理コードも変えてみました。

被検査Higlasiは3Aです。

テスト結果
Y軸はピリオディックモーションの相対値で1目盛は1.841秒角を表します。
振幅は15くらいですから、15☓1.841 = 28秒角 (注意:実写性能と必ずしも一致しません)
Higlasi-3A の検査基準は50秒角ですから、問題は無いレベルです。
周期的に40を示す線はウォームギヤの周期を示します。

この検査治具の再現性 を調べる為、まったく同じギヤ位置を再度検査します。
分かりにくいので重ねてみます。
両者の差をグラフにすると
こんな具合で概ね±2ってところです
つまり、Higlasi-3A に対しては±3.7秒角の測定誤差はありますが、±25秒角の検査用治具としては問題無いレベルです・・・・が

目的、積極的なPECに関して
当初、ウォームギヤの一周期(ピリオディックモーションの一周期)に対して、メカ的な操作でなんとかなると思ってたのですが、この結果を見る限り、少し?かなり?無理があるように思います。
やはり、全周のデータを取り、データ毎にモーターを可変するような制御が必要なのかもしれません。。
それとも・・・・(笑





3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

竜爺さんお久しぶりです。
Pモーション測定装置のご研究はだいぶ進んでいますね。
私の方は1回転10万パルスのエンコーダを入手しましたが、まだ測定器の形にはなっていません。
なぜかと言うと、ベンチテストはどうしても実際の撮影と結果が違うので、その違いを克服する
までは今のところは全品のPモーションを実際の星空で測定して合否を選択しているからです。
(天候にも左右されるし、ものすごくたいへん)

来週にはウォームホイールの直径が162mm(歯数288)の大きなポタ赤をリリースします。Pモー
ションは余裕で±4″が出ています。ウォームオイールが大きいと製作も楽です。
どこかで見かけられることがあるかもしれません。

竜爺 さんのコメント...

お久しぶりです。
そうですね、実写と合致する場合とそうでない場合の理屈・・・難しいです。
なんとなく掴めてるような気もするのですが、それを実証するためのメカを設計中です。それがうまくいけば、かなり精度の良いPECが可能になるのですが、ここ1年はとにかく雲が多く、難儀しております。。
>実際の星空で測定して・・・
ウォーム全周のテストでどんなに天気が良くても4−5日仕事ですね。。
10万パルス品・・・・羨ましい。
直径162mm・・・・羨ましい。
匿名さんもご存知、最もご近所のお客様が直径200mm弱のポタ赤?製作中です。もちろんHiglasiエンジンで駆動します。。

匿名 さんのコメント...

φ162のポータブル赤道儀はJILVA-170という名称です。2~3日中に
望遠鏡ショップのスカイバードさんのサイトに出ると思います。
エンジンや伝達ギヤ系はPanHead EQやSWAT-350と同じなので、ウォ
ームホイールを大きくした分だけ正直に精度に反映されました。

PECは私もやっています。ふつうのPECは使用者が何10分かガイディ
ングして、その時の増減速スイッチの押し具合をメモリして再現す
るもので、電源を切るとメモリは消えてしまいます。MeadeのはPPEC
(パーマネントペック)と言ってエンコーダで位置を記憶するので
メモリは消えません。ただ、使っている人はあまりいないですね。
ビクセンのAXD赤道儀はVPEC(ビクセンペック?)と言って、ベンチ
測定の結果を不揮発メモリに焼きこんでいるみたいですね。

私の方は、星空での測定結果の位相を反転して不揮発メモリに焼き
込みます。夏前には実用するつもりです。通常のPECとは仕組みが異
なるので「STAR-TREC」(笑)と言います。
STrict ARchived-TRacking Error Correctionの略です。