2011年6月7日火曜日

ピリオディックモーション測定治具

6月4日のブログで、匿名さんからヒントを頂き、ピリオディックモーションの測定治具が作れそうな気分です。
(現時点:気分だけです)。
これが出来れば、ピリオディックモーションの補正を含め、開発速度が上がるかも知れません。
方法の概要は
エンコーダを極軸に付けて、モーターへの信号との「時間差」を測定し、ピリオディックモーション値を算出する・・・。
こんなイメージです。
① ピリオディックモーションの一周期(36分)に測定点を10箇所とすると、極軸1回転は400点ですから、必要なロータリーエンコーダは比較的安価な400パルス品で実現できます。
② 極軸とエンコーダーの軸とはそれぞれの偏芯を相殺するため1:1とします。
③ 8号機ではモーター駆動パルス数568888で極軸は1回転します。つまり最小駆動角度は2.278秒角です。
④ 極軸1回転を400点で測定するのですから、エンコーダーの出力パルスの1周期で1422パルスを計数できれば、ピリオディックモーションはゼロで、計数値が1422±Eの場合、E×2.278秒角がピリオディックモーションエラー値になるはずです。
⑥ 得られた数値をVBA等でエクセルに取り込み、補正データを生成します。

さ~~て、うまく行くかどうか・・・。エンコーダー出力パルスの出現タイミングのバラツキは十分小さいかどうか・・・。伝達装置の偏芯の影響・・・。
エラー要因はいくらでもあります。経験上、最初の発想でその通り出来上がった事は稀なので、きっと多くの問題が出てくるとは思いますが、この測定治具を作って見ようと思います。

7 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ウオームホイールの場所によるPモーションはほとんど変わりませんので、ウオームホイール全体の3ヵ所くらいで、ウオームネジ1回転に対するモーターへの送信パルスと、エンコーダから出てくるパルスの時間差を見ればよいと思います。
ウオームネジ1回転でパルス数は1422と言うことなので1.5188PPSですね。木星の視直径の1/20で星がカクカク動くので望遠鏡は載せられませんが、写真用ポタ赤には充分です。
その代わり最高速度は日周運動の200~300倍速は出ると思うので、PICマイコンに座標を打ち込めば、赤経だけですが自動道導入にするのは簡単そうですね

竜爺 さんのコメント...

匿名さん

全周を見たいのはホイールギヤのバックラッシュ分、カメラの重心が移動した時、ジャンプする現象を数値的に確認したいのです。(5/16ブログ)それと、ホイールの偏心量も確認しなければと・・・。
>最高速度は日周運動の200~300倍速は出ると思うので・・
どこかでも書いたのですが、2台を直結し2軸赤道儀とし、ガイド鏡も付けられるように・・・(笑

匿名 さんのコメント...

大変失礼ながら、理解できない人にお話ししても無駄なので、試すつもりは無かったのですが、測定器やエンコーダのつなぎ方はさらっと1行だけ書きました。「一を聞いて十を知る!」すぐに理解して構想を決められるとは、やはり竜爺さんはただ者ではないですね。大いに期待しています。
重心が移動した時のジャンプは深刻です。TOAST-Proの雲台座のネジが中央にないのは、肝心な子午線通過時に重心を移動させないためなんです。効果のほどはオマジナイ程度ですが…。ドイツ型だとバランス調整がしやすいのですけどね。
写真用赤道儀は、本当は赤経・赤緯の座標軸の他に、2軸追加した「4軸架台」であるべきなんですよ。そうすると移動天体(彗星とか月食とか)の回転軸に1軸、回転軸をその方向に向けるのに1軸利用して正真正銘の移動天体追尾ができ、ガイディングの修正もその軸で行なえば写野の回転もなくなります。天体写真ファンが赤道儀の上に載せるカメラ雲台やガイドマウントというのは、簡易的ではあるものの2軸を無意識のうちに追加していると言うことなんですよね。この話を理解してくれる人は滅多にいませんが(笑)

竜爺 さんのコメント...

匿名さん おはようございます。

笑笑・・・匿名さん誉め過ぎです。。
実は8号機も同じ目的で6mm強、中心をずらしてます。
でも、重いレンズを付けると、どこでジャンプするか分からないですね。ジャンプ幅を小さくする方法はバックラッシュを小さく調整すれば良いのでしょうが、環境変化でギヤが動かなくなる方が問題だと思うので仕様として、管理したいと考えています。
>4軸
天文誌で、暗い彗星の写真を見るのですが、多くは恒星が流れています。
どうやってるんやろ~って思ってたのですが、もしかすると、これですか?。
頭の中が三次元に対応出来てなく、イメージ辛いです(笑
しかし、1軸でさえ装置の剛性確保に難儀してるのに、4軸・・・・重くてゴツイメカになりそうですね。。。

匿名 さんのコメント...

暗い彗星の写真で恒星が星が流れているのは、彗星を追尾して(彗星をガイドしたり予測制御で)いるからですが、追尾は赤経・赤緯軸を動かすので、彗星本体は回転してボケ写っているんです。本当は赤道儀に移動天体の進路を定める2軸を載せて、移動に沿って追尾すべきです。研究者用の機材には100年も前からそういうのがあります。今でも人工衛星追跡用などは、そのような架台の発展型があります。
アマチュアの天体写真は「普通の赤道儀にカメラを登載して工夫して何とか使いこなす」ことの歴史です。だからアクセサリーも様々な物が必要だし、おもしろい工夫や腕前も必要で趣味になり得たという側面もあります。これに対してポタ赤が「天体写真専用赤道儀」として発展していたら、高精度/超小型のものや、4軸架台など様々な機材が生まれて全く異なった状況になったと思います。しかし、ポタ赤は(私にも責任の一端があります)「貧乏人が自作する簡易天体写真赤道儀」のまま発展が止まって、市販品が登場しても普通の赤道儀よりももっと工夫が必要な「間に合わせのお手軽機材」なのだと思います。ただの回転台をポータブル赤道儀と称して売っちゃうわけですね。
こういう状況を打破するには、竜爺さんのような外部からの「血」が必要です。出荷前にPモーションを検証して合格品だけ出荷するのは本来は当然のことです。電子回路にシャッター制御を組み込むのは必然だし、王道を進んでいらっしゃると思います。

竜爺 さんのコメント...

匿名さん

なかなか深い話で、勉強になります。
私が作ろうとしているブツがこの業界に影響する様な血になれるとはとても思えませんが、軽印刷業界と制御業界で学んだ事を生かし、本気でやってますので、宜しくお願い致します。

竜爺 さんのコメント...

匿名さん

匿名さんのコメントを読み返してみて今、気が付きました。

>ウオームネジ1回転でパルス数は1422・・・
1422はウォームネジ1回転ではなく、ロータリーエンコーダー(400パルス/回転品)の1周期時間にモーターを駆動するパルス数です。ですから、ウォームネジ1/10回転で得られるパルス数です。モーターの駆動は6.584ppsです。