とうとう31日になりました。
今年も相変わらずバタバタの一年で、やりたい事とやらなければならない事の調整に失敗、現時点売り物無しで、生産計画が下手すぎます。ここに来てとどめの風邪、既に一週間、何もできておりません。
そんな中、お陰様で年末、Higlasi仲間は150名を超えました。
150名を超えたら、お客様の所在地をプロットした日本地図を作成しようと思ってはいたのですが、結局それもできず、不本意ながらコタツの中からTVばかりの年末になりました。
来年はHiglasi-4の可能性を模索し、製品化の目処が立てれば・・・と考えております。
それでは良いお年をお迎えください、ありがとうございました。
2014年12月29日月曜日
2014年12月27日土曜日
お客様だより
群馬のYさんより
----------
----------
higlasiもだんだん使い方がわかってきました。
ところで質問なのですが、
始動後に追尾中シャッタoff(sw_3-1→sw_3-2)にしてVR(sw_2-3)で露出時間を変更しようとしたところ、
設定時限の表示が点滅(内臓の青色LEDと同調)し、数字が重なるように見えてしまい、設定時限を読み取ることが出来ません。
これは仕方ないことでしょうか?
----------
原因はモーターを駆動する電流の変化でAD変換値がパタパタしているためです。当初このような使い方を想定できませんでした(すみません)
根本的な解決方法はプリント基板を含めたハードウエアの変更が必要だと思います。 現状のプリント基板で解決できるかどうかはかりませんが 例えば、VRを回している時、追尾を止める(モーターを止める)とかすれば改善するかもしれません。 その間、追尾はズレますが、問題なければ対応できるような気がします。。
----------
ついでに初心者ながら、昨日撮影したラヴジョイ彗星の写真送ります。
23日まではあった尾が消えてしまったのが残念です。
BORG67FLで彗星基準16枚コンポジットです。
ナノトラでは撮れなかった写真がとれてうれしいです!
----------
藤沢市のoさんから メリークリスマス!!(江ノ島)
2014年12月22日月曜日
Higlasi-2の作り方 更新:20150123
Higlasi-2の在庫が無くなりました。
ありがとうございます。
写真は今年最後出荷待ちの2台です。
不思議な事にこの2台の嫁ぎ先は神奈川県藤沢市なんです。
ご注文を頂いた日も1日差。
お友達?藤沢市で何かあったのでしょうか??(笑
1月生産の過程を以下にご紹介致します。
----------------------------------- Higlasi 2の作り方 更新:20150123
1.雲台座カラーの製作
1-1 φ30mmの真鍮棒を約15mmにカット
1-2 10mm マイナス10~20μmのばか穴を開ける(旋盤加工)
1-3 ベアリングとカラーの干渉を防ぐ目的で、接触面に対し0.3mmの凸を付ける
1-4 焼嵌(真鍮の温度は500~700℃くらい?)
余談:この方法にたどり着くまでに、ねじ止め、ねじ込み、圧入、接着・・・と随分寄り道し、お客様にご迷惑をおかけしました。
1-5 シャフトと雲台座面の垂直出し
1-6 Φ18 120deg振分 9mm 深穴
型紙治具でセンタポンチし手動での穴開けなので、現状精度は最悪0.3mmくらいになります。
余談:いずれはこれ(NCフライス)を使いたいのですが・・・。
1-7 M4 タッピング
1-8 シャフトに平面加工(ウォームホイールの固定ネジ用)
2.市販ウォームギヤ追加工
2-1:20mm 30mmにカット
余談:この作業、外注さんに問い合わせたら、一箇所¥2000也の見積。
仕方なく旋盤購入となりました。
当初、バイトの研ぎ方も分からず、初めて使うトルクの無い旋盤は一本突っ切るために10分もかかっていたのですが、今は1分もかかりません、巧くなりました(笑
3.市販ウォームホイール追加工
3-1 φ8 --> φ9.5
3-2 生爪+偏芯±10μm以下でチャッキング
最大偏心量と位置を記録
3-3 φ9.5 --> φ10
3-4 シャフトを固定した時、最も偏心量が小さくなる位置に穴あけ、4mmでタッピング
余談:この作業でいっぱいタップを折、ウォームホイールをダメにしました。
教訓:特に切削工具はケチるな!
3-5 中ぐりでタッピングバリを取ります。
4 底板の追加工
4-1 角部の肉取
4-2 ESエディションの追加工(モーターの逃し)
4-21 ESエディション
4-3 識別番号
余談:当初シリアル番号だったのですが、今は個体識別番号で、数字に大きな意味はありません。この作業、下手です。。
5 タイミングプーリーの追加工
余談:アルミ材は粘りが強く、穴あけタップは以外と難しい。ボール盤は使わないのはそのためです。
5-1 穴開け
5-2 M3タッピング
6-1 ウォームカラーの切出 15mm
余談:これは簡単
6-2 つまみの追加工
スカート部を切り落とし(旋盤)、穴を拡張(ボール盤)。
7 基板の部品実装
7-1 Higlasi-2A
7-2 Higlasi-2C
コネクタはオートガイド用
7-3 基板の調整
恒星時モーターの駆動パルス 12.252pps±0.003 を確認。
最大誤差 0.22秒角/分(キングスレート時)
余談:調整が必要だった事はありません。
7-4 LCD基板の加工
余談:どうしてもバックライト付が欲しく、基板は秋月、LCDはストロベリーです。
(秋月でバックライト付を販売してほしいのですが・・・)
7-5 LCD実装
余談:LCDのガラスは簡単に壊れる。Higlasiで最も不良率が高い。。
7-6 バックライト素子への配線とコネクタ実装
8 軸受け組立
8-1 ベアリング圧入接着、基板用間座取付
8-2 ウォームホイール取付
8-3 偏心位置の確認
余談:ここの偏心量はバックラッシュとして現れます。
ピリオディックモーションエラー量には影響無いのですが、製品としては気になるところです。バックラッシュのガタは人にもよりますが、繊細な方では10ミクロンあたりから分かります。しかし、このガタを全周にわたり10ミクロン以下に調整する事は現実的ではありません。(所有する旋盤では不可能)30ミクロンもあれば、カタカタ音がし、大丈夫?って感覚になりますが、バックラッシュの角度は200秒角程度です。
仕様は360秒以下ですが、0〜100秒くらいには調整できているハズです。
9 フレーム
9-1 ウォームギヤ取付
9-2 軸受取付
余談:ギヤの噛み合わせ調整は超難儀です・・。
新品のギヤは表面の凹凸が酷く、求める柔らかさでスムーズに回転する事はありません。先ず、硬めで噛み合わせ、グリスをたっぷり付けて数日エージングします。その後の再調整でNGならグリスを変え、さらに数日ゆっくりエージングし、合わせ込み、ピリオディックモーション測定器で性能を確認します。。
8-3で偏心を考慮し固定位置を変えても、回転位置によってバックラッシュ量が変わります。納得がいかない場合は、3-4からやり直します。
懺悔:ピリオディックモーションエラーには直接影響の無い工程ですが、この作業、納得のレベルは変化しております。もう150台以上やってるせいか、当初と比べ、正直、巧くなってます(苦笑
9-3 モーター取付
9-4 補強板、底板、プーリー、タイミングベルト取付
9-5 エージング (時間不定:最低二日間)
余談:妥協?納得できるスムーズな回転が得られるまで9-2に戻ります。
10 ピリオディックモーション検査
10-1 測定装置
10-2 データ解析
余談:測定器のSNが悪く、改良の余地がたっぷりあります。
11 ケース底、化粧パネル、光ファイバー取付
12 カバー上、ツマミ、雲台座 取付て・・・できあがり
13 ロットテスト
Higlasi-2は設計上1056000パルスで1回転します。
メカの確認のため、ロットが変わる毎に以下の方法でメカの狂いを確認してます。
Higlasiを水平に設置し、レーザーポインターを付けます。
3m離れた壁に照射しマークします。
1056000パルスで運転。
マークのズレを測定します。
一応、5mm以内は合格としてますが、ほとんどズレる事はありません。
5mmの根拠は
atan(5/3000) ≒350秒角 1分撮影の誤差は0.24秒角 Higlasiの仕様としては問題無い数値と判断しております。
Higlasi-2に関して、回路図、設計図、部品図等、ほとんど社外秘密はありません。
ソースファイルに関してはパンツの中を覗かれてるみたいで嫌なのですが、PICの開発環境をお持ちの方でしたら、実行ファイルは無償でご提供致します。
ありがとうございます。
写真は今年最後出荷待ちの2台です。
不思議な事にこの2台の嫁ぎ先は神奈川県藤沢市なんです。
ご注文を頂いた日も1日差。
お友達?藤沢市で何かあったのでしょうか??(笑
----------------------------------- Higlasi 2の作り方 更新:20150123
1.雲台座カラーの製作
1-1 φ30mmの真鍮棒を約15mmにカット
1-2 10mm マイナス10~20μmのばか穴を開ける(旋盤加工)
1-3 ベアリングとカラーの干渉を防ぐ目的で、接触面に対し0.3mmの凸を付ける
1-4 焼嵌(真鍮の温度は500~700℃くらい?)
余談:この方法にたどり着くまでに、ねじ止め、ねじ込み、圧入、接着・・・と随分寄り道し、お客様にご迷惑をおかけしました。
シャフトの材質:SUJ2 高周波焼入 Φ10mm |
1-6 Φ18 120deg振分 9mm 深穴
型紙治具でセンタポンチし手動での穴開けなので、現状精度は最悪0.3mmくらいになります。
余談:いずれはこれ(NCフライス)を使いたいのですが・・・。
1-7 M4 タッピング
1-8 シャフトに平面加工(ウォームホイールの固定ネジ用)
深さ 0.8 mm |
2-1:20mm 30mmにカット
余談:この作業、外注さんに問い合わせたら、一箇所¥2000也の見積。
仕方なく旋盤購入となりました。
当初、バイトの研ぎ方も分からず、初めて使うトルクの無い旋盤は一本突っ切るために10分もかかっていたのですが、今は1分もかかりません、巧くなりました(笑
3.市販ウォームホイール追加工
3-1 φ8 --> φ9.5
3-2 生爪+偏芯±10μm以下でチャッキング
最大偏心量と位置を記録
3-3 φ9.5 --> φ10
3-4 シャフトを固定した時、最も偏心量が小さくなる位置に穴あけ、4mmでタッピング
余談:この作業でいっぱいタップを折、ウォームホイールをダメにしました。
教訓:特に切削工具はケチるな!
3-5 中ぐりでタッピングバリを取ります。
4 底板の追加工
4-1 角部の肉取
4-2 ESエディションの追加工(モーターの逃し)
4-3 識別番号
余談:当初シリアル番号だったのですが、今は個体識別番号で、数字に大きな意味はありません。この作業、下手です。。
5 タイミングプーリーの追加工
ミスミ製 |
5-1 穴開け
5-2 M3タッピング
6-1 ウォームカラーの切出 15mm
余談:これは簡単
6-2 つまみの追加工
スカート部を切り落とし(旋盤)、穴を拡張(ボール盤)。
7 基板の部品実装
7-1 Higlasi-2A
左から裏面、表面、生基板 |
コネクタはオートガイド用
7-3 基板の調整
恒星時モーターの駆動パルス 12.252pps±0.003 を確認。
最大誤差 0.22秒角/分(キングスレート時)
余談:調整が必要だった事はありません。
7-4 LCD基板の加工
基板は秋月製 |
(秋月でバックライト付を販売してほしいのですが・・・)
7-5 LCD実装
バックライト付LCD基板はStrawberry Linux 社製 |
7-6 バックライト素子への配線とコネクタ実装
8 軸受け組立
8-1 ベアリング圧入接着、基板用間座取付
8-2 ウォームホイール取付
8-3 偏心位置の確認
余談:ここの偏心量はバックラッシュとして現れます。
ピリオディックモーションエラー量には影響無いのですが、製品としては気になるところです。バックラッシュのガタは人にもよりますが、繊細な方では10ミクロンあたりから分かります。しかし、このガタを全周にわたり10ミクロン以下に調整する事は現実的ではありません。(所有する旋盤では不可能)30ミクロンもあれば、カタカタ音がし、大丈夫?って感覚になりますが、バックラッシュの角度は200秒角程度です。
仕様は360秒以下ですが、0〜100秒くらいには調整できているハズです。
9 フレーム
9-1 ウォームギヤ取付
9-2 軸受取付
余談:ギヤの噛み合わせ調整は超難儀です・・。
新品のギヤは表面の凹凸が酷く、求める柔らかさでスムーズに回転する事はありません。先ず、硬めで噛み合わせ、グリスをたっぷり付けて数日エージングします。その後の再調整でNGならグリスを変え、さらに数日ゆっくりエージングし、合わせ込み、ピリオディックモーション測定器で性能を確認します。。
8-3で偏心を考慮し固定位置を変えても、回転位置によってバックラッシュ量が変わります。納得がいかない場合は、3-4からやり直します。
懺悔:ピリオディックモーションエラーには直接影響の無い工程ですが、この作業、納得のレベルは変化しております。もう150台以上やってるせいか、当初と比べ、正直、巧くなってます(苦笑
9-3 モーター取付
9-4 補強板、底板、プーリー、タイミングベルト取付
9-5 エージング (時間不定:最低二日間)
余談:妥協?納得できるスムーズな回転が得られるまで9-2に戻ります。
10 ピリオディックモーション検査
10-1 測定装置
10-2 データ解析
測定器から吐出されるホイール全周約2500サンプルの生データをグラフ化 Y軸は秒角の近似相対値 |
ちょっと見やすく |
Y軸を秒角に |
最初の300サンプル |
見やすく |
11 ケース底、化粧パネル、光ファイバー取付
12 カバー上、ツマミ、雲台座 取付て・・・できあがり
13 ロットテスト
Higlasi-2は設計上1056000パルスで1回転します。
メカの確認のため、ロットが変わる毎に以下の方法でメカの狂いを確認してます。
Higlasiを水平に設置し、レーザーポインターを付けます。
3m離れた壁に照射しマークします。
1056000パルスで運転。
マークのズレを測定します。
一応、5mm以内は合格としてますが、ほとんどズレる事はありません。
5mmの根拠は
atan(5/3000) ≒350秒角 1分撮影の誤差は0.24秒角 Higlasiの仕様としては問題無い数値と判断しております。
Higlasi-2に関して、回路図、設計図、部品図等、ほとんど社外秘密はありません。
ソースファイルに関してはパンツの中を覗かれてるみたいで嫌なのですが、PICの開発環境をお持ちの方でしたら、実行ファイルは無償でご提供致します。
登録:
投稿 (Atom)