2011年11月19日土曜日

9号機の剛性について・・・


赤道儀の剛性をスマートに数値化する方法に、未だ、たどりついてはないのですが、11/17の方法でスチールフレームとアルミフレームで測定しました。
結果は
スチールが0.11deg、
アルミフレームが0.22deg
です。
この数値の意味は、
200mmF4+eos60D(約2kg)を使用し、カーチス・デジカメ法(DPPA)によって完璧(誤差ゼロの意味)な極軸調整を行った後、最も赤道儀に応力のかかる真上を撮影した場合にどれだけ極軸がズレるかを示す値です。

極軸の東西方向のズレ角をθ(deg)、撮影時間をt(s)、撮影された恒星の流れをm(秒角) とした場合(ピリオディックモーションはゼロとして)

m = 3600*θ*sin(t/240) より

 t=4分(240s) スチールフレームθ= 0.11 とした場合、
m = 6.911(秒角)

 t=4分(240s) アルミフレームθ= 0.22 とした場合、
m = 13.82(秒角)

同等の測定で他社様赤道儀の数値は分かりませんが、
eos60D+200mmF4+スチールフレームの場合、2ピクセル以下です。(アルミ:3ピクセル以下)
このズレが大きいかどうか・・・・。
数値を小さくする事は可能ですが、目標であるところの「軽く」からは離れてしまいます。
広角常用の方には軽さは重要です・・・難しいところです。
また、私の使用している三脚 SLIK PRO500DX2 では数値が2~3倍になります。
試作10号機(最終確認)で補強を考えてみます。

・・・やっと、ここまできました。。。

-----------  だいさんへコメント写真
西向き真上の撮影

南天撮影

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

CHDKの件で投稿させていただいた匿名2号(?)です.着々と完成に近づいているようですね.

剛性によるズレは、つまるところ極軸設定誤差の増加ということでしょうか?竜爺さんのこれまでの検討では、極軸の設定誤差は、PECとの比較ではあまり問題にならないという印象でした.

もし、そうであれば、程度にもよると思いますが剛性の影響はあまり神経質になる必要はないのかもしれませんね.三脚の強度にも依存するようですし、ポタ赤の部分でがんばっても、全体としては貢献度が高くならないかもしれません.もちろん、ポタ赤部分の性能をギリギリまで追求する姿勢は大事だと思いますが、、、、

以前、アルミとスチールの比較をしておられましたが、もし、ポタ赤単体の能性が活かされない可能性が高いのであれば、軽い方に一票です.

竜爺 さんのコメント...

匿名さん お久しぶりです。

>剛性によるズレは、つまるところ極軸設定誤差の増加ということでしょうか?
そのとおりです。
でも、星景写真を撮る目的で、極軸のズレ 0.11度 は、誤差の範囲だと個人的は思っています。
ん十万もする赤道儀で、木星のクローズアップを撮るならともかく、ポタ赤のカテゴリーで、カーチス・デジカメ法以外で、0.1度の精度で極軸を合わせる事は不可能だと思います。
(間違っていたらごめんなさい)

>剛性の影響はあまり神経質になる必要はない・・・
匿名さんの書かれている通りで、計測する限り、赤道儀の剛性によるズレより、三脚や雲台のそれの方が大きいです。だからといって、”ふにゃふにゃ”では、そのあたりの事情を知らない方が不安に感じると思います・・・落としどころが難しいです。

僕もこのあたりの事情を知ったのは最近なのです・・・(苦笑
どちらかと言うと、広角系ですから、個人的には0.11度は十分な剛性ですが、人様にお金を出して買って頂く以上、可能な限り何とかしたく、妥協点を探しています・・・。

だい さんのコメント...

登山に使えるポタ赤を探しているものです。(撮影のための登山ではない)
個人的には、35mm換算100mm程度で60sまでしか撮らないので、剛性・精度はいらない代わりに、軽いものが欲しいです。
最近、MUSIC BOXを購入したのですが、赤道儀より三脚と雲台の剛性の方が影響ある感じでした。

竜爺 さんのコメント...

だいさん、コメントありがとうございます。
最終品の重量はまだ決まって無いのですが、アルミフレームで800g前後になると思います。(スチールで900g)最低限の剛性は確保するとして、例えば、トルクは標準品(0.3kgm)ほどは不要の場合、モーターを小さくして少しでも軽いモノに対応できるような、モノ作りをしていきたいと考えております。。
例えば、トルクが半分、10cm位置で1.5kgで良ければ、50gは軽くできます。

だい さんのコメント...

竜爺さん、返信有難うございます。
そうですね。モーター変更で軽くなるなら嬉しいです。
どうせカメラも小さくて軽いものしか持って行かないので・・・
多分カメラとレンズで500g弱じゃないかと思います。でも、赤道儀自体をかわして、南天を撮影することを考えると、トルクは10cmで1.5kgぐらいは最低必要かもしれませんね。

竜爺 さんのコメント...

だいさん

南天は写真の通り、問題は無いのですが、東西向きでの真上の撮影時、もっともストレスが大きいです。
それでも、500gでしたら、剛性上の問題(極軸ズレ・・等)は無いと思います。