2012年3月7日水曜日

昨夜は・・・

初回生産の1台を満月の中、それでも久しぶりの星空だったので動作の確認をしました。
たぶん、グリスの影響だと思うのですが、最初の数分は少し流れます(逆L字部)。
これで、初回生産分の3台を実写で確認しましたが、概ね、Pモーション治具で測定した値と近い(感覚的に±10%)領域で揺れている事を確認できました。
これで、±15秒角くらいだと評価します。
(全てのHiglasi-1AでPモーション値を保証できない事がなんとも歯がゆいです)
ISO100 f/5.6 200mm 238s*19 

写真はオリオン座近くのほぼ真南、天の赤道近辺で、238秒✕19枚 の合成、Pモーション2周期くらいの時間です。「時間は下から上へ進み、途中の途切れはウォームギヤのバックラッシュによるジャンプだと思います。
真南近辺を撮る場合はカメラの設置を傾ける等、故意にバランスを崩す対策が必要です。バランスアームって名前が適当かどうかわかりませんが、そのような対策ツールが必要ですね(検討します)
以下はPモーション治具の測定結果
Y軸:秒角 X軸:回転角(deg)  上/全周 下/0~30deg


4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Pモーションの精度などを全て公開されるスタンスに敬意を表します。
Pモーション測定治具が活躍しているようで嬉しいです。
このような測定治具は、私と竜爺さんの他にはビクセンがADX用に使っているだけですね。
本当は、こうした測定治具がないと「Pモーション○○″」とは発表できないはずなんですが(笑)。まぁ、そういうフランクなところが望遠鏡業界の良いところでもあるかな?(笑)

最初の数分は少し流れる(逆L字部)のはギヤのバックラッシュなどで仕方がないので、少し待ってから撮影開始する(インターバルタイマーが少し待ってから動き出す)ようにプログラムされてはいかがですか?
ちなみにオルゴール赤道儀 MusicBox EQ は、ゼンマイ巻き上げ後に1分間待ってから露出を開始します。
雲台赤道儀 PanHead EQには「スタンバイ・ボタン」というのを付けました。ボタンを押すと40倍速で東に4秒間動いてから西に4秒間ほど動き、その後の2秒間で中速→恒星時となって、約10秒でバックラッシュをなくす仕組みです。出来上がってみると、写真用赤道儀には不可欠な発明(? 笑)のように思います。

ウオームホイールの直径が小さくて歯数が少ないとバックラッシュはどうしても多いので、作例にある途切れ(回転方向のアソビ)も起こりがちですね。ハイブリッドモーターなのですから、巻線抵抗の少ないモーターを使ってうんとパワーアップして、ギヤの噛み合わせをもっと硬めにすることは出来ないのでしょうか? 省エネの方が大事ですか?

竜爺 さんのコメント...

匿名さん おはようございます。

>Pモーションの精度な・・・
測定結果がどこまで信頼性があるか・・・数百台をテストし、それなりの処理をしなければ、胸を張って
「Pモーション○○″」とは言えませんね~~(笑

逆L字対策は色々やっては見たのですが、どうもしっくり来ません。
匿名さんの方法に似ているのですが、原点に戻すときや電源投入時、原点から1deg 東に移動し西に1deg戻す行程を入れたのですが、ほぼ効果を確認出来ませんでした。
この現象はグリスを使うようになってからで、以前には見られなかったのですが・・・。
匿名さんの発明をテストしてみます(新案対象ですか?


>モーターを使ってうんとパワーアップして・・・
やってみました(苦笑
ジャンプは無くなります・・・・が、経年変化の方向が分からないので、踏み切る自信が・・・無いのです。。
添付写真でバックラッシュは数ミクロンオーダーだと思います。正直、これでも恐いです。。

匿名 さんのコメント...

星野写真の露出は、赤道儀の立ち上げ後や構図変更後は数分間待ってから開始しないと、どうしても流れます。
スタンバイボタンでバックラッシュを減らせば、待ち時間を数秒に短縮できますよ。

モーターのパワーアップをすぐに試されたのですね! さーすが竜爺さん!
higulasiのウオームホイールは歯数40枚で半径約16mm(直径32mm)ですから、バックラッシュ(作例の途切れ)は半径と同じ16mm広角レンズを使用すると±1/100mmが許容範囲です(3ピクセルくらい)。200mm望遠レンズだと±/1/1000mm以下です! 恐ろしくシビアですね。
このバックラッシュは、ウオームホイールの直径が大きいほど歯数が多いほど少なくなります。

ウオームホイールの歯数が少なければPモーションの周期が長くなって有利ですが、バックラッシュは不利になります。
PanHead EQは歯数110枚の直径56mmにしました。総合的に考えると歯数80枚くらいがバランスが良いとは思ったのですが、バックラッシュが気がかりで踏み切れず、110枚としたわけです。次のモデルは80枚にするかも…。

ギヤの噛み合いは経年変化や、その時のコンディションで変わるので、やっかいですねぇ。

竜爺 さんのコメント...

どうしても流れる、本当の理由が知りたいですね。ギヤヘッドを使ってない拙機?で、動力がたわむ場所は・・・グリス?(苦笑

計算から先に入っていたら、40歯の経はかなりしんどい選択ですね。コストと大きさから入ったものですから、こんな形になりました。でも結局精度の良い部品が必要で・・・何をやっても難しいです。

80歯・・・でかいですね。。。

元々は星景写真を撮る装置として、始めましたから、40歯で良かったと思うのですが、Pモーションが面白く・・・。

今後、ボクは精度は現状をキープし、更に軽量と自作波が欲しいブツを作っていこうと考えております。