2016年6月10日金曜日

PoleNavigator に付いて HUQさんからのレポート

Facebook のデジタル天体写真グループで紹介した PoleNavigator ですが、使え
ます。

ぶっちゃけ、操作性は PoleMaster より良いです。
これまたぶっちゃけると、赤経軸回転中の日周運動を考慮しなくてよく、星スケー
ルを背面液晶に合わせなくてよいため、DPPA よりはるかに楽です。
Higlasi の極軸合わせ推奨ツールにする価値があると思います。

精度は PoleMaste より分角単位で劣るようですが(何度も繰り返すと、結果が
1~2分角程度の範囲でブレる)、なにより専用のカメラが不要ですし、ガイダー
持ってる人ならそのまま使えます。
作者は f=35mm を推奨していますが、私は f=100mm + ASI120MM (フルサイズ換
算 f=650mm相当) でも極軸設定を成功させられました。
その時の結果はこちらです。

青が赤緯です。
天の赤道の星をガイド星として PHD2 でノータッチガイドログを取り始めてから
1時間前後で、何故かタブレットPCのリセットが掛かってしまっており、長時間
のログを撮れなかったのが残念です。
しかし、この時間内では赤緯ズレはほぼ無いと見なせるように思います。
赤緯が微妙に波打ってますが、これは赤経軸上に固定している SUNWAYFOTO パノ
ラマ雲台の僅かなガタではないか、と推測しています。
(市販のパノラマ雲台を粗動に使うとこの程度のガタが発生する、ということで
もあります。)


インストールの際に星データのインストールが必要だったり、VC10 Runtime の
インストールが必要だったり(これはPHD2インストールすれば勝手に入ってます
が…)、パラメータがコマンドライン形式だったり、と、インターフェースの面
でまだユーザーフレンドリーさが足りてませんが、一旦インストールしてしまえ
ば、GUI画面は非常にカッコ良く、必要な操作も非常に簡単です。

PoleMaster のように「星を拡大して、そのど真ん中にマウスカーソルを合わせ
て…」という面倒がありません。

①ガイダーを赤緯90°の方向に向けて、北極星を写野中央に導入する
②右か左へ赤経軸を120°回転させる
③Step1ボタンを押す
④②と逆の方向へ、赤経軸を240°回転させる
⑤Step2ボタンを押す
⑥④と逆の方向へ、赤経軸を120°回転させる
⑦Step3ボタンを押す
⑧極軸微動を使って、表示される導入円に北極星を導入する

これだけです。

一見、赤経軸を回数が最適化されていないように見えますが、これは「最後に明
るい星(北極星)がど真ん中にある状態でないとうまく星位置を解析できない」と
いう、写野解析フリーウェア PlateSolve2.exe の制限から来ている模様です。

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このレポートを頂き
以下動作のコードをHiglasi-3Bに入れました。

①プッシュボタンを押すと、正転で120°回して止まる
 (途中、プッシュボタンを押されたら止まる)
②プッシュボタンを押すと、逆転で240°回るして止まる
 (途中、プッシュボタンを押されたら止まる)
③プッシュボタンを押すと、正転で120°回して止まる
 (途中、プッシュボタンを押されたら止まる)
④スタンバイモードに入る

今日現在、Higlasi-2*用は制作・テストをしておりません。
Higlasi-2*のROM使用率96%で、入るかどうか微妙なところだと思います。
例えば、ドリフト法を取れば、確実に入ると思います。
ご希望があればご連絡をお願い致します。。


お客様から・・・

ご紹介しようと思いながら、時間のスピードに追いつけず・・・・(言わけ(汗
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HUQさんから


珍しいものをお送りします。
いつもフォーク式の私がドイツ式を作ると、こうなります。(笑)

真ん中のタブレットは、パノラマ雲台でいつも画面下が下にくるよう回転します。
PoleNavigator および PHD2 を動作させます。
P-Nav モードの大きな回転にも対応しています。

ガイダーはウェイト側に付いている ASI120MM + f=75mm F2.8 です。
赤経1軸ガイドなので、鏡筒と同じ方向を向いている必要はありません。
北側非常階段の視界の都合上、昨夜はベガ付近の赤緯でガイドさせました。
赤経ズレ幅は±5" 程度です。

鏡筒は BORG55FL+レデューサー(f=200mm F3.6)ですが、その上に乗っているのは
電子ファインダーです。QHY5L-II + f=12.5mm F1.4 で、フルサイズ換算 f=70mm 
前後の視界があります。

添付は昨夜満月1日過ぎの街中で撮った NGC7000 です。
北側は酷い光害で補正のしようがなかったので、バッサリトリミングしました。
LED照明が増えて、駅近は益々光害が酷くなりました。

ISO100 露出2分、86枚コンポジットです。
超低感度ですが、多枚数コンポジットすると、これだけ階調豊かに星雲が出てき
ます。
(星が白飛びしてるのは勘弁を…光害酷すぎて、時間掛けて画像処理するほどの
写り具合ではなかったもので。(^^;)


※赤経軸にパノラマ雲台使うのは、やっぱダメです。
 撮影機材を載せて PoleNavigator で240°回転させると、パノラマ雲台の
ガタがハッキリ判りました。
 ある一定の角度になると、星の軌跡が数10分角ガタン不連続に動きます。
 軌跡が連続しているように見えるところも、完全な円にはなっていません。
 このため添付写真では、極軸設置精度は35分角程度です。

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パキスタンはフンザのAI様から


ようやくHiglasiを使う環境にやって来ました。去年購入後フィリピンに戻りすぐに子供二人がデング熱で入院、
わたしはレポート作成と別件調査でずっと走り回りで、Hilgasiは箱に入ったまま。
光害と蚊のひどいマニラでは写真も撮れない状態で、仕様説明を見ながら操作方法を勉強してました。
しかし、歳による健忘、ちょっと複雑な操作(多機能だから仕方ないですね)で、中々覚えられず。

今年4月にフンザに行ってから写真を撮る目論見も大雨によるがけ崩れと雪崩で現地入りに11日も要してしまい、
おまけに悪天候続きで写真撮影ができたのは1晩だけでした。

5月28日から再度現地入りしていますが、これまで好天に恵まれてHigalsiの稼働もだいぶ順調です。
とは言っても視力が弱った身には暗がりでの操作が良くできず、
マニュアルを見るため一旦部屋に戻るなど不手際続きです。
まだ、スイッチの機能がよく理解できていない状態です。
撮影場所では北極星が木陰に隠れたりレストランの光がはいるので、極軸調整に苦労しましたが、
昨夜はなんとかDPPAで極軸調整できました。

今週日曜日には朝からタイムラプスで朝焼け、山々、夕暮れを撮り、夜は星と16時間も撮影してました。
部屋からすぐ出てテラスで写真が撮れる強みです。
自分で焙煎したフィリピンの有機コーヒー、旬のチェリー、ビワ、アプリコットを食べながらの撮影とのんびりしたもんです。
平日も5〜6時間の撮影をするので睡眠不足になっています。

精鋭の皆さん方の取られる写真の足元には及びませんが、世界有数と思われるフンザの夜、
気楽に撮れるデジカメの進歩とHiglasiの優秀さに助けられて自分なりに楽しめる写真が撮れました。
ダメ元で500mmでも挑戦しました。三脚のしなり、シャッターブレ、極軸のズレで少し流れたりしていますが、
ちゃんと合わせればHiglasiはしっかり追ってくれるという確信が持てました。
まだ、製品の能力からすると1割も使っていない状態ですが、しっかりとHiglasiの機能を覚えて楽しみたいと思います。
老眼向けに少し明るめの表示ユニットと大きめのスイッチになれば、操作もだいぶ楽だろうなと思いますが、
今後高齢者向けにも対応していただけると幸甚です。
しかし、使って慣れることが一番ですので、現地で撮影できる時間を有効に使いHiglasiを使いこなせるようにしたいと思います。
拙い写真ですが、添付いたします。

お互い歳も歳ですので、健康に留意して趣味や仕事を楽しく行えるようにいたしましょう。

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海外で活躍されているAI様達の地道な努力で日本は信頼されているのだと思います。








2016年6月7日火曜日

Higlasi-4 の早送り性能 (追記6/9

思ったより意外と難しく・・・・(苦笑
・ 恒星時モードの1028倍速(実測値) 
・ 軸トルク 3Nm (回転中心から10cm位置で約3kg 試作機の実測値)
軸トルクを落とせば、もう少し速く回りますが、バランスウエイト無しで3kgとするなら、この速度になりそうです。(気持ちとしては1500倍速くらいは欲しい)
ステッピングモーター特性から、この状態で恒星時モードの軸トルクは10Nmくらいはありそうです。
どう考えても無駄なトルクですから、電池の消耗を抑える工夫も必要です。
Higlasi-4ではCPUを変えます。現状(Higlasi-3と同等機能)CPUのROM使用率は34%、Higlasi−2.1では96%でしたから、余裕で細かい設定が出来そうです。

赤経用パノラマ雲台を取り凹凸部を設け直結しました。。

6/9 追記
所有する最も重い機材(約5.5kg)で 1000倍速

2016年6月1日水曜日

Higlasi-4  1軸オートガイドエディション 6/5追記

Higlasi-4 では配線も少しですが工夫します。
写真は1軸オートガイド時の配線ですが、2軸でも概ねこのイメージで結線できると考えてます。

気に入らないのは操作ユニットの大きさとコネクタ。
まぁ、仕方ないけど、ちょうどいい大きさの汎用ケースが有りません。
コネクタに ¥2000 も使えるなら、かっこいいブツはあるのですが・・・。
D-SUBもなんだかなぁ~~

6/5追記:
コネクタにするメリットとデメリットを上げていると、操作ユニットとケーブルが分離できる必要性は無い様な気がしてきました。
操作上、どうしても実現したい事は
操作ユニットに接続するケーブルは1本。
バッテリーは本体(三脚)の近く・・・・です。

これから、早送り恒星モードの1000倍速の絡繰を考えなくては・・・。

6/5追記:
バッテリー環境も随分良くなって着ましたから、少し電力は増えますが、1000倍速以上が実現出来そうです。
1000倍速ができれば、トレンドの
「ポーラ**対応」
と謳えます。。
また、高速で回転できれば、パノラマ雲台が不要になります。。

2016年5月30日月曜日

Higlasi-4 操作部ケース加工

モーター配線を変え(+と-をトンボするだけ)早速やってみました。
JIMさんのNCフライス はそこらで売ってるアルミ製と違って、オール  です。


まぁ、OKでしょ。。


2016年5月29日日曜日

ケース

Higlasi-4 では操作部とメカ部を分離します。
メカ部の試作1号はまぁまぁな結果で、一応目処は着いたの判断です。
当然修正部分はあるのですが・・・・
・・で、操作部。
市販のケースをJIMさんのNCフライスで削りだすのですが、何をやっても、プラスチックが溶けて巧くできません。
プラスチック材料はHiglasi化と同じモノなのですが・・・・・
・・・で、あきらめかけた時
閃きました!?
・・・・
・・・・ エンドミルの回転が逆でした。。
いっぱい時間を無駄に・・・(苦笑

2016年5月21日土曜日

Higlasi-4

Higlasi-4 の評価をぼちぼちやっております。
根が貧乏性でモノが捨てられない私
検査でNGとなった部品
中で最も高価なウォームギヤがそこそこの数あります。
1個¥4000以上ですから何とかHiglasi-4で使えないかと・・・
ピクセル4秒角として・・・残念ながらとても使えません。
ウォームホイールは同じですが、ウォームギヤを交換すると
こんな具合です。これなら合格です。
これをどう評価するか、難しいところですが、±8秒角近辺です。

Higlasi-4 の売りの一つは積載荷重です。
上写真と同じギヤ位置に11kgの重りを付けてほぼ同じ時間、木星近くの赤道上を撮影しました。
重りは 万力+Vブロック
これを袋に入、回転中心部、Φ25ベアリングから約80mm位置にぶら下げました。
(実にアナログです・・・汗)

結果

撮影時間は1時間弱でPモーション2周期くらいです。
重さに耐えかねて、パノラマ雲台の変形、クランプ脱落のトラブルもありましたが、Higlasi本体としてはベアリングの隙間のガタ(数ミクロン)を完全に埋める圧がかかるため、むしろ安定に回転している様にも思えました。
このテストで積載10kg以上を謳っていいモノかどうかは正直分からないのですが、ポタ赤カテゴリーとしては十分な積載能力と考えております。

余談:
11kgはやってみて実に馬鹿げた重さで必要性は無いと感じました。
でも、思った以上に結果が良く、ベアリングの与圧って大切な事かも知れません。
テストしてみないと分かりませんが、回転中心にはある程度以上の荷重がある方がいい結果を得られるのかも知れません。。。












2016年5月9日月曜日

お客様便り

神戸のお客様から・・・

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・・・Higlasi4開発ブログ大変嬉しく拝見しました。
2軸ガイド対応、対荷重の強化、コントローラでの操作等、
欲しかった機能の目白押しです!
気長に待っていますのでどうぞよろしくお願いいたします。

さて、ウチのHiglasi2-CESですが、重量オーバー&焦点距離700mmのSharpeStar60ED+BORG TC×1.4の組み合わせでは、オートガイドの赤緯ズレが安定しません。
電子極軸望遠鏡の導入で一時解決したかに思えましたが、上手くいったりいかなかったり。
(オートガイドしている赤経はちゃんと追尾できています)
もちろんHiglasiが悪いわけではないので軽い機材を導入しました。

導入したのはBORG55FL、Higlasiと望遠鏡のサイズ感もちょうど良くカッコイイと思っています。
重量はウェイトやアルカスイスのプレート等も全て含めて3.3kgになりました。
使用しているカメラがAPS-Cなので焦点距離も推奨の換算300mmです。

GWの頭におとめ座銀河団を撮絵したので写真を添付いたします。
ISO400で600秒12枚スタック、2時間分の露出です。
焦点距離が短くなり重量も減ったので10分露出でも点像を保てるようになりました。
・・・
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こんな写真を見てると嬉しくなります。
ありがとうございます。

Higlasi-4 のテストをぼちぼちやってます。
手前のシャフトに荷重を掛け、各部の歪を測定しております。
Higlasi-2より剛性の強さは数値的に確認はできるのですが、どうあれば10kgの機材を載せて大丈夫と謳えるか!? 





















2016年5月8日日曜日

ひとりごと・・・

NCフライスでお世話になっているJIMさんから
「ここなら無料だよ・・・」
のメールを頂きました(笑
JIMさんもここで通販されてます。。
http://jim1960.cart.fc2.com/

ブログを見た天文機材の通販をされているお客様からも新たな情報・・・
http://www.electricsheep.co.jp/astroshop/
ありがたいです。。

2016年5月7日土曜日

ひとりごと・・・

お客様から度々注文の仕方が分かりにくい・・・のご意見を頂きます。
なんとかしなくてはと思いつつ・・・
やりたいことがいっぱいで、なかなか、手がつかず・・・
それでもと思い・・・
「無料」 という活字に惹かれ・・・
こんな通販サイトを作ったのですが・・・
ここまで、作って・・・
売上額の6%を・・・と知り(アホですね)
Higlasi にとって6%は余りにも痛く・・・
オープンを躊躇ってます(苦笑

2016年5月2日月曜日

Higlasi-4

まぁ〜ゆっくりですが、楽しみながら、、Higlasi-4 の開発を進めております(笑。


やるべき事はいっぱいあるのですが、とりあえず、機構部の完成度は90%くらいです。
Higlasi-4 の機構部は相反する剛性と軽量化を追求しました。
たぶん、私が乗っても大丈夫です(笑
最小ステップ角(約1秒角)に対しては色々なご意見はあると思いますが、シーイングを考えると、ポタ赤カテゴリーとしてはOKと判断しました。
これからの作業になりますが
Higlasi で初めて機構部と制御部を分離し目的に合わせエンジンを選べる方法を取ろうと思います。
最小機能エンジンでは本体の背部に脱着できるような構造とし、分離を意識しないような工夫も考えております。
また、ラズパイ+モータードライバーでも運転できるような応用も可能です。
Higlasi-4 を合体する事で2軸オートガイド、、、もちろん可能です。
今回はそれを前提とし考えましたので、Higlasi-2.1 + 3B よりスムーズと思います。

ざっくりの目標スペックは・・・・
・ 本体重量 約800g (写真パノラマ雲台非搭載時)
・ 搭載可能機材荷重 10kg以上
  搭載荷重10kg以上と謳うためのスタンダードが欲しいですね。
・ 駆動トルク 約 3Nm 
  回転中心から10cm位置でアンバランス重量が約3kgまで駆動可能
・ 推奨アンバランス 1~2kg(回転中心から10cm位置)
・ 1/16 マイクロステップ時に於ける最小ステップ角度 約1.08秒角 (1.39PPS)
  図面上では0.3秒角も実現可能ですが、現時点この機能は特注品とします。
・ 回転軸径 25mm
・ 制御部の種類 1軸用 2軸用 他
・ 価格未定
・ 発売目標は年内

進捗は時々ここでご報告致します。。


ローストビーフ

お客様にお出しする時は 食中毒が怖いので、、少し多めの時間設定(55分)で 仕上げてきた ローストビーフ 二人で食べるにちょうど良い大きさの もも肉があったので 35分で焼きどめてみたら 安い肉の割に柔らかく美味しく仕上がった レシピは以下の通り・・・ 肉は塩胡椒(適当 香味野菜...