2012年1月18日水曜日

原点を設定できるメリット+他


原点を設定できるメリット

①ウォームホイールとギヤとの接触条件は必ずしも一様ではありません。原点を設ける事で、より良いギヤ条件位置を選択でき、常に同じ状態で追尾撮影ができます。

②①と同じ事ですが、赤軸の機械的構造はウォームホイールにシャフトをねじ止めし、シャフトの両端を軸受けで固定します。精度良く加工しても、ウォームホイールとシャフトにはクリアランスがあり、ねじ止めしますから、偏芯します。この偏芯は周期の長いピリオディックモーションを生じさせると同時に、ギヤのバックラッシュ量がホイール位置によって変る不都合を生みます。
これらを避ける事はできませんが、原点を設定できる事で、予測と管理ができます。

ギヤのバックラッシュ
バックラッシュがあると、カメラの重心が移動した時、星の軌跡が飛んでしまいます。

ギヤのかみ合わせを強くすれば、この現象は小さくなるのですが、経年変化や温度変化でギヤが噛り合い、動かなくなる可能性もあります。
どこが最良点か?残念ながら、私は明確な答えを持っておりません。。
ですが、最悪な状態は動かなくなる事だと思いますから、少しだけ(数値化はなかなか難しい)、たぶん原点位置で100秒角くらい(仕様では300秒角)バックラッシュを設けます。

Higlasi-1Aの動作フローを更新しました。
投票ありがとうございます。(81)(82)

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

スカイバードさんのHPに、歯数が少なくPモーション周期の長いウオームホイールの利点をUPしてもらいました。わかりやすい図が描けたと思います。ご笑覧ください。
http://skybird.at.webry.info/

ウオームホイールは大きいほど歯数が多いほど高精度になります。しかし、大きいギヤは工作機械も大味で期待する精度にならないことが多いです。
逆に小さいギヤはかなり高精度に作ることができます。

デジカメの使用レンズや露出時間、Pモーション周期を鑑みると、ポータブル赤道儀に適したウオームホイールの歯数が見えてきます。
普通の赤道儀の定番になっている小さめで140~150枚くらいのウオームホイールは、Pモーション(周期10分くらい)も長くはなく、そんなに高精度にもならないので、星野撮影用赤道儀としては最悪の枚数なのかも知れませんよ(笑)
PanHead EQの場合は、あまり歯数を少なくする勇気はなかったので、折衷案の110枚(周期13分)にしました。

竜爺さんのポタ赤は40枚なので、Pモーション(周期36分)はぐっと長くなりますが、ギヤの噛み合わせのアソビが増大する傾向にはなりますね。
それを「原点復帰機能」で解消するアイデアは秀逸と思います。

竜爺 さんのコメント...

>「原点復帰機能」
コスト的に、雲台取付部を丸くできない事の対策として、どちらかと言えば、苦し紛れに近かったのですが、意外と利点が多いです。

販売と生産準備は意外と大変で、
・通販サイト作成
・生産治具の製作
・梱包方法の検討
・検査仕様書の作成
・性能報告書の検討
・取説の作成
・問い合わせ対策・・・・

難儀しております(笑