2012年1月17日火曜日

仮想原点  追記


なぜ仮想なの?の問い合わせがありました。

higlasi-1Aの特徴(特長?)の一つ、仮想原点のお話です。
このブログやHPでも書いたのですが、higlasi-1Aは組立調整時にピリオディックモーション値をウォームホイールの全周でチェックし、最も条件の良い場所を原点とします。
この原点位置はユーザーで変更が可能なため、仮想と名付けました。
(原点とは追尾を開始する位置で、追尾(撮影)終了時、自動的に、この原点に戻ります)
一般的に位置決め制御では原点位置をセンサーやスイッチで固定的に扱うのですが、higlasi-1Aはモーターを動かすパルス数を管理する事で実現します。

原点スイッチ(センサー)を持たない装置で問題なのは原点位置のズレですが、それを起こさないためには全ての動作状態で、どんなモードの停電が発生してもモーターの位置を正確に管理記憶できる必要があります。
その方法を簡単に説明すると、停電を認識し、電力が無くなるまでに、赤軸の回転位置を示すパルス数をメモリーに書き込み、通電すると書きこまれた情報を元に、赤軸を原点に戻す・・・そんな動作です。

以下は余談
パルス数で赤軸の位置を管理する事で、精度の悪い安価なウォームギヤでも実用的なピリオディックモーションに補正する事ができるハズです。
まだ実用域には達しておりませんが、現在、higlasi-1Aの生産準備と並行し、そんな基礎的な実験もやっています。

これは当ブログやHPで何回か出てきたグラフです(3時間強)。
0.5deg毎にピリオディックモーション値を表示してます。y軸の数値は@2.27秒角で、ピリオディックモーション値はおおよそ±20秒角くらいでしょうか・・・。
このグラフを見ていると、設計屋としてはうずうずしてきます。。
現在、一周期を14273パルスで管理しているのですから、ソフト的にモーターのパルスレートを変えれば、ピリオディックモーション値を1/3、悪くても半分にはできそうな気がします。
いつになるか分かりませんが、さらに安価で精度の良い赤道儀が作れるような気がします。

追記
12月19日のブログ で使用したウォームギヤを新品に交換し再テストしました。
±50~60秒くらいで、なかなか捨てがたい結果でした。
このギヤと上記ピリオディックモーション補正ができれば安くできますよ。。。きっと・・・。
ピリオディックモーションの測定治具も改良を重ね、はっきりとギヤの差を見る事ができるようになりました。





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